部門紹介
糖尿病治療を受けている方へ
シックデイについて
1.シックデイ(病気の日)とは?
糖尿病治療中に発熱、下痢、嘔吐などをおこして、食事が十分にとれなかったりする場合をシックデイ(Sick day)といいます。
シックデイは、普段より血糖コントロールが難しくなるため、注意が必要です。
2.シックデイの対応は?
① 暖かくして安静にしましょう。
② 消化のよい食事をとり、水分を十分とりましょう。
③ 自己測定をおこなっている場合は、血糖値をこまめにチェックしましょう。
3.シックデイのときの食事方法は?
食欲がないときは、食べたいものや糖質を主体にした消化の良いものをとり、いつもの摂取カロリーを維持するようにしましょう。
また、発熱、下痢、嘔吐などがあると脱水状態になります。 脱水は高血糖を促進するので、水分(1日1L~1.5L)や電解質をできるだけとるようにしましょう。
食事がとれないときには、スープやみそ汁などで水分と電解質を補うとよいでしょう。
≪シックデイのときにお勧めのメニュー≫
・ 食欲があれば、おかゆ、おじや、うどんなどの麺類、シチューなど
・ 水分と電解質の補給に、みそ汁、野菜スープなど
4.シックデイのとき、お薬はどうする?
〔インスリン注射〕
食事量が通常時の5割以上であれば同量で継続します。0~4割程度の場合は指示量の半量を注射します。
食事量が不安定なときは食直後に注射を行います。
- | 食事量 | |
- |
5割以上 |
0 ~ 4割程度 |
インスリン注射量 |
通常量 | 指示量×0.5 (半端な場合は切り上げ) 例) 1.5→2、6.5→7 |
〔飲み薬〕
食事がいつもどおりに摂れる場合は、通常どおり内服します。食事が十分に摂れない場合は、食事の量と薬の種類によって対応が異なりますので、次表を参考にしてください。基本的に食事量が半分以下まで低下した場合や、下痢や嘔吐などの消化器症状が強い場合は服用を中止します。
どれだけ食べられるかわからない時は、糖尿病の薬は全て食直後に服用してください。
薬剤名 | 食事量 | |
半分程度 | 3割以下 | |
グリメピリド | 半量服用 | 中止 |
ミチグリニド | 半量服用 | 中止 |
シュアポスト | ||
メトグルコ | 中止 | 中止 |
ミグリトール | 中止 | 中止 |
ボグリボース | ||
ピオグリタゾン | 中止 | 中止 |
スーグラ | 中止 | 中止 |
ジャディアンス | ||
フォシーガ | ||
トラディアンス | ||
グラクティブ | 中止 | 中止 |
テネリア | ||
トラゼンタ | ||
リベルサス | 中止 | 中止 |
トルリシティ皮下注 | ||
マンジャロ皮下注 |
調整の仕方や、受診の目安を確認しておきましょう!
こんな時には、受診を!
• 全く食事がとれない
• 激しい下痢や嘔吐が、半日以上続く
• 高血糖が続く(250mg/dl以上)
• 低血糖が続く(80mg/dl以下)
• 38℃以上の熱が続く
• インスリン注射や飲み薬の量をどうしたらよいのか判らない
上記のような症状が続いた時はかかりつけの病院に連絡し、早めに受診しましょう!!