部門紹介
放射線治療
放射線治療とは…
- 病気を治したり、症状を和らげるのに効果的な、放射線を使った治療です。
- 身体をほとんど傷つけずに、正常な機能と形態を保ち治療することができます。
- 全身的な影響が少なく高齢者にも適応できる、患者にやさしい治療法です。
- 放射線は目に見えず、身体にあたっても痛くも熱くもありません。
- 病気の細胞は放射線が当たると徐々に死滅します。
- 病巣にだけ集中して放射線が当たるように、治療計画を立てていきます。
- 治療期間は2週間から1ヵ月半程度で、1回の治療時間は20分程度です。
- 放射線治療は予定された一定期間行わないと効果がありません。決められた回数の治療を最後まで続けましょう。
- 治療用のベッドに横になっていただき、放射線を当てる部分の肌を出していただき、身体の外から放射線を当てます。
- 放射線を当てている間は、治療室内に患者さん以外入ることができません。お一人になりますが、カメラで治療室内の様子を見ていますので心配なさらないでください。また、マイクを通して治療室内の声も聞くこともできます。
当院の放射線治療システムについて
<2つの照射モードで幅広い疾患に対応>
TomoHelical
ガントリーを連続的に回転させながら治療台を移動することにより、らせん状の回転照射(ヘリカル照射)を行います。
TomoDirect
ガントリーを固定したまま治療台を移動し一定方向からの照射を行います。複数方向からの照射を組み合わせて多門照射を行います。
装置の特徴
① IMRT(強度変調放射線治療)が可能
- 360度の全方向から、腫瘍の形状にあわせて形や強度を複雑に変化させつつ放射線を照射します。
- 腫瘍に放射線を集中させ、重要な臓器の線量を減らすことで、今まで以上の治療効果が期待できます。
- 重要な臓器への影響・副作用は従来に比べて少なく抑えられ、身体への負担を最大限に軽減することができます。
②IGRT(画像誘導放射線治療)が可能
- 照射直前にCT撮影を行い、腫瘍と重要な臓器の位置を確認・照合することで正確な照射を行います。
③複数の病巣、広範囲の病巣に対して一連の照射が可能
- 従来の放射線治療とは違い、複雑な形に合わせて照射ができ複数の病巣を一連の治療で照射します。
- 前立腺がん、脳腫瘍、頭頚部がん、骨転移など様々な悪性腫瘍や一部の良性疾患に有効です。
※ 本システムの導入により、治療成績の向上と患者の安全を担保した高精度な放射線治療システムを構築し、質の高い医療を市民に対して提供できます。
- 診察日(初診)
- 月曜日から木曜日
- 治療担当医師
- 鈴木 一德 医師 ・ 田中 隆浩 医師
- 主要システム構成
- TomoHDシステム
放射線治療のすすめ方
※初回診察日は「3.CT撮影」まで行いますので、13時00分頃までかかります。
1.初回診察
放射線治療医がお話を聞き、検査結果と合わせながら、患者さんに合った治療方法を決定していきます。また、治療により起こり得る副作用などについて、ご説明いたします。
2.固定具の作成
精度の高い放射線治療のためには身体をしっかりと固定する必要があるので、身体に合った固定具を作成します。
3.CT撮影
作成した固定具で身体を固定した状態でCTを撮影します。このときに特殊なマジックを使用し皮膚に『しるし』をつけさせていただきます。この『しるし』は放射線を正確に当てるために必要なので、消えないように注意してください。
皮膚のしるし
4.治療計画と検証
CT画像を使用し、放射線を当てる場所や当てる量を計画し、計画通りに治療を行えるかを検証します。治療計画と検証には治療開始までには3日から1週間程度の時間がかかります。
5.毎回の治療
治療は原則として月~金の週5回、土日を除いた毎日行います。祝祭日も治療を行う場合があります。照射の前には毎回CTを撮影し位置合わせを行います。1回の治療時間は20~30分程度です。お仕事などで治療予約時間にご希望のある方はご相談ください。
6.診察
治療期間中は定期的に診察し、治療効果の判断や副作用の有無、程度を診ていきます。