富士宮市立病院看護部ブログ
看護部紹介
プリセプターとしての一年を振り返り、次年度のプリセプターに支援できること Part.2
5A病棟 小田切春奈
今年度1年を通じてプリセプターを行うことで、自己の学びや反省、今後の課題など色々考えることができました。新人指導をしたのは10年以上前の事なので、その頃とはかなり指導方法や考え方の違いがあると感じました。私が新人の頃は、「見て覚えろ」「2回は同じ事を言わせるな」が当たり前でした。しかし、今の時代にはそのような指導をしたらパワハラになりかねません。また、この世代の若い看護師を潰してしまうことになると思います。高齢化が進み、看護師がますます必要な中、私たちがしっかりと後輩を育成し、看護師として継続して働いてもらえるよう支援していく事が大切だと感じます。
指導を行う上で、大切なことは、しっかりとした信頼関係の築きと新人が成長できることであると思います。私とプリセプティの年齢差は21歳ありました。こんなに年の離れた私が新人指導をしていいのだろうかという戸惑いや不安がありました。しかし、指導を行っていく上で私自身の看護の振り返りや技術の基本の振り返りになりました。人に教えるというのは自分自身が理解していないとできないことであり、正しい知識や正しい基本姿勢が求められました。経験が長くなれば臨機応変な対応も出てきてしまい、基本を忘れている事もあったためプリセプティと共に振り返り、学ばせていただきました。4月に入職してきた時には、採血や静脈注射、ベッドサイドの環境整備、オムツ交換などの看護技術を行いました。採血時やルート確保で失敗して落ち込んでいたプリセプティには私は、まだできなくて当たり前である事、これから何度も経験し上達していくことを伝えました。成功体験が自信へと繋がるためにモチベーションが維持できるような声かけを心がけました。3ヶ月後には内科の患者の担当、6ヶ月後には心臓カテーテル検査の患者の担当ができるようになり成長がみえるたびに嬉しく思いました。また、他のスタッフから「○○さん出来ていたよ」「頑張っていたよ」と声がかかるとさらに嬉しく思いました。業務に慣れてくると与薬のインシデントがありましたが、同じミスをする事はなく一度振り返ったことは次へ繋げることができました。半年過ぎた頃には病棟にも慣れ、優先順位を考慮しながら業務を行えるようになりました。夜勤では日勤の倍の人数を担当するため情報収集が大変だと悩んでいた時もありました。私と勤務が一緒だと安心しますと話してくれた時には、信頼関係が築けてきているのかな感じました。担当看護師として役割を果たすようになり、看護展開をすることの難しさや患者家族の関わりの大切さなど一緒に考え支援していくことができました。まだまた多くの学びが今後もあります。戸惑う事、悩む事がたくさんあると思いますが、いつでも声をかけやすい環境を病棟内で作っていくこと、新人は病棟全体で育成していくことが大切であると感じます。特に声をかけやすい環境は、いつでも声をかけていいよとスタッフみんな笑顔で関わってもらえるようにしていきたいです。忙しい時こそ声かけを行い、コミュニケーションをとっていくことが大切です。
今年度学べた自己の経験を、次年度のプリセプターに伝え、指導することの大変さ、難しさ、喜びや楽しさを感じ協力していけるようにしていきたいです。良い雰囲気の病棟の中で新人指導を行っていけるように働きかけ、協力していきたいと思います。